新潟県新潟市の美容室『RISPLENDERE BROLETTO (リスプレンデレ ブロレット)』はスタッフ6名全員が女性で、オーナーの鶴巻麗奈さんをはじめ3名が”ママ美容師”。産休制度や時短勤務も完備し、鶴巻さん自らも同制度を利用。売上を落とすことなく、美容室経営と子育ての両立を実現しています。
鶴巻麗奈(つるまき れな)
1981年2月生まれ。新潟県五泉市出身。新潟理容美容専門学校卒業後、2店舗勤務を経て2009年に独立。新潟市内にて『RISPLENDERE BROLETTO(リスプレンデレ ブロレット)』をスタート。店名はイタリア語で「キラキラ輝く小さな場所」の意。2018年、同市内で移転リニューアル。お客様からは『ブロレット』の略称で親しまれている。
およそ11年前、鶴巻代表一名で開業した『RISPLENDERE BROLETTO (リスプレンデレ ブロレット)』。1対1でのきめ細やかなサービス提供を強みに歩み始め、徐々にスタッフも増員。2年前の移転リニューアルでは3フロアに拡大し、キッズルームも設けたことで子供と過ごせる美容室に生まれ変わりました。
子育てと経営・両立の秘密
Q.ご自身も時短で勤務される中、どのようにして限られた時間で子育てとサロンワーク、経営を両立されていらっしゃるのでしょうか。
A.体制づくりに力を入れています。まず、お客様が美容室のファンになる時、軸とするのは営業時間の長さではなく”仕事の質”だと考えています。当店の営業時間は通常9:15~18:00。他店と比較するとやや短めに感じられるのではないでしょうか。
私(鶴巻代表)をはじめ時短勤務スタッフはこれより早く仕事を終えていますが、限られた時間でお客様に満足して頂けることが重要。そのために技術やカウンセリング、接客について共有しチームでお客様と向き合う姿勢で運営しています。
マンツーマン接客を強みにスタートしたブロレット。現在はチームtoお客様としてそのコンセプトを展開させています。
はじめは葛藤も・・・
Q.お子様連れのお客様が多く来店されていましたね。スタッフ半数がママ美容師だからこそ安心して利用できるのは強みだと感じました。開業当時からこのような環境づくりを目指していたのですか?
A.実は、はじめの頃は子育てしながら働くことに葛藤がありました。独立前の勤務サロンでは店長を務め売上アップと後輩指導に全力で、長時間取り組むことが結果に繋がると考えていましたので「今、自分は美容師として充分に働けていないのではないか?」と自問自答していましたね。
Q.現在は、当時から大きく方向転換されましたね。そのきっかけについてお聞かせ下さい。
A.当店は女性スタッフならではの気遣いが好評でファンになって下さるお客様が多くいらっしゃいます。これは開業当時から変わらないこと。女性にとって出産や子育てはライフステージで喜ばれるべきことで、スタッフ全員に活躍して貰う上でも大変重要です。きっかけはこれだけではありませんが、次第に「私らしい働き方を見つけよう」という方向性にシフトしていきました。
ママ美容師を楽しむ姿勢が新しいお客様との出会いに
価値観の変化を経て「ママ美容師」であることをサロンでも紹介し始めたところ、同じく子育てをする主婦層を中心に新規客が増加。2018年のリニューアルでキッズルームを設けたことで、ライフスタイルや価値観の合うお客様の獲得に繋がりました。
また、同じ出産や子育てを経験したからこそ、お客様の髪質や頭皮の些細な変化に対応でき、顧客満足度向上にも役立っています。