WHiTEが行ったエモーショナルな取り組み
どうも、CHIAKIです! ここ数か月、新型コロナ禍で外出自粛を余儀なくされたとき、サロンさんではどんな取り組みをしていたかを取材していました。いろんな事例をお伺いできたのですが、今回のブログでは、東京・表参道に1店舗構える『WHiTE omotesando(以下、WHiTE)』のお話をご紹介したいと思います。
『WHiTE』は、昨年、表参道にオープンしたばかりのサロン。その名の通り、白を基調とした20坪のスペースに、4名の技術者が働く小規模サロンです。そんな『WHiTE』では、外出自粛令が出ていたとき、何をしていたか。技術練習、ミーティング、それとも自宅での自主トレ……、いろんなことが浮かびますよね。もちろん、そうした取り組みもしていたそうですが、今回ご紹介するのは、もうちょいエモーショナルな取り組みです。
便せんにしたためた500通の手紙
さて、先ほどお話したエモーショナルな取り組み。何となく想像つきましたか? 実は、 『WHiTE』のみなさんが取り組んでいたのは、お客様宛の手書きの手紙を作成していたことです。しかも、手紙はすべて便せんにしたため、外出自粛の1か月間で、500通も書いたのだそうです。なぜ、便せんにしたためた手紙を出そうかと思ったのか。
そのことについて、代表の綱島 伸さんはこう説明してくれました。
「ウチのお客様は、自分が保菌者だった場合の二次被害を恐れて、早い段階から来店を自粛される方が多かったんです。ある意味、サロンを気遣ってくれる方が多かったわけです」。
そうは言うものの、現実的な売上の数字はシビアで、事実、サロンの4月の売上は対前年同月比の70%ダウン。かなりの打撃を受けたそうです。「とはいえ、売上が減ったのは、お客様たちの気遣いによるものから。そんなお客様の気持ちに何か応えることはできないか、と思ったのが手紙を書こうと思ったきっかけです」
「手髪の時間」がサロンにもたらしたもの
ちなみにこの便せんにしたためる手紙は、綱島代表が若手時代からやっていたことだそう。今回は、それをサロン全体でやってみようということで始まったのだとか。「とにかく時間だけはあったので、みんなでサロンワークをするかのごとく、気持ちを込めて書きました」とは綱島代表。
サロンではそんな手紙を書く時間をもじって、「手髪の時間」と称し、まさに日々のサロンワークさながら全身全霊で書いたそうです。このブログではスタッフのさくらさんと、高橋さんが書いた手紙を特別にご紹介します。
スタッフさんごとにそれぞれの個性が出てますよね。「便せんに書くとなると、ちょっとかしこまっちゃって他人行儀な文章になりがちなので、失礼のない範囲でフレンドリーに書くようにスタッフには伝えました」と、綱島代表は便せんに書く場合のちょっとした注意点を付け加えてくれました。
やっぱ、その辺は心得ていますね。また手紙の内容も、髪にまつわることだけじゃなく、そのスタッフとお客様ならではのエピソードなども盛り込んで、本当に親しい人に出す手紙を意識して書いたのだそう。
こうした心のこもったサロンからお客様への気持ちは伝わり、お客様からは、たくさんの励ましのメッセージや、感謝状はもちろん、皮膜感染防止用のフェイスガードや手製のマスクを送ってくれるお客様もいたそう。中には、疫病退散の御利益があると話題になった「アマビエ」や「ヨゲンノトリ」を模したTシャツを送ってくる方もいたとのことです。
「今回の一件でさらに顧客とのつながりが深まりました」と話す綱島代表。やっぱり、人って気持ちのこもったものに動かされるんですよね。しかも、心動いたお客様はさらに気持ちでお返しする。素晴らしいエピソードです。
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